「MBD(マルチボディダイナミクス)の教育と研究に関する討論会」が7月29日(月)の午後に東京神田 駿河台 日本大学理工学部スカラ館で開催されました。 (今回は参加者限定のため具体的な写真やドキュメントは有りません)。
マルチボディダイナミクス(MBD)および関連する研究分野で世界的にご活躍のアイオワ大学機械工学科 准教授の杉山博之 氏を交えたMBDの教育と研究に関する討論会が開催されました。
まず、杉山博士に「Going Beyond Boundaries of Computational Dynamics: Recent Multibody Dynamics Research and Education」と題して、機械力学、マルチボディに関連した分野のアメリカの学部および大学院教育について、事例紹介をしていただきました。さらに最近のマルチボディダイナミクス研究について、ご自身の研究を中心にお話しいただきました。活発な質疑応答が成されました。特にマルチスケールアプローチに会場の関心が高かったようです。
この会の後半ではMBDの教育と研究に関する討論を行いました。3人の話題提供者(名古屋大学 井上 博士、福岡大学岩村 博士、MSCソフトウエア(株)伊地知 氏)による話題提供がありました。 国内公立大学および私立大学の教育と研究の現状が紹介され、若手の研究者の置かれた教育と研究環境、予算獲得の現状などが大変厳しいこと、などの説明がありました。教育と研究の環境改善、若手教員の育成などが急務であることが共通認識となりました。つぎに企業の研究開発では具体的に医療工学にMBDを応用した事例紹介がありました。
最後に企業側からも研究者側からも、matlabを使用したMBDの計算環境の向上を目指すことが望まれる、というような具体的な意見も出ました。
この会の成果を今後の日本の教育と研究の向上に資することを目指して閉会しました。